こんにちは。

とつぜん蝉がなき始めた!

と気づくとほぼ同時に梅雨明けの報せ。

街をあるけば汗をふきふき、

自然界の仕組みというのは

本当によくできているなあと頷くこの頃です。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。


さて、7月から都内でのワークショップがスタートしました。

場所は、押上のcafe141さんをお借りして、

教室というよりは

こぎんの時間を思い思いに楽しめるような

自由な会に育てていけたらと思っています。


ご参加いただく際には、

まずは机に並んだ数種類のキットを眺めながら、

「今日はどんな作品をつくろうかな」と想像をふくらませ

ご自身でメニューを選んでいただきます。


そしてとなりに並ぶ

沢山の色とりどりの糸の山から、

それぞれ好きな組み合わせを見つけだしましょう。


あとは2時間と少し、自分の手元と図案に没頭。

刻々と変わる布の上の表情を眺めながら、

楽しんでいただく。そんな内容です。


こぎん刺しを続けていて思うのは、

針を動かすというのはとても繊細な作業だということ。


一枚の布を二重にするための技術なので、

糸と布地を自然に添わせるにはコツが必要です。

手首、肘、指先、てのひらに入る力と、

糸を進める速さ、引く力の強弱、確認するための目。

その他いろいろの手加減がうまくかみ合うと、

糸が美しく線を描き、やがて面になって

少しずつ模様が浮き出てきます。


もちろん菱模様の美しさは言わずもがな、

刺す者にとっては、

そうした手加減が上手にできたときの気持ちのよさも

おおいに夢中になるところではないかと思っています。


上達には、ただひたすらに針を動かす時間が必要です。

かつて運転免許をとったとき、

上達するには長い距離を運転することだ、と聞いたことがありますが、

こぎんもまさにそれに似ていて、

没頭して針を動かす時間に比例して、

連動するわずかな動きが指先に馴染んできます。


これはその日使う材料にもよるし、

自分の体調や気力、お天気や湿度、作業の時間帯など

条件によって調節も出来も微妙に異なるのですが、

ひたすらに刺すうちに、

手が慣れることで頭が自由になって

模様を想像する力も増していく気がしています。


とはいえ、日々暮らす中では

こぎんのみにひたすら没頭する時間というのは

意識せねば存外確保しにくいものではないでしょうか。


ほかのことはいったんぜんぶわすれて、

自分と手元だけに集中する時は、とてもぜいたく。

押上では、そんなひとときをこぎんを通じて

楽しんでいただくことも目的です。


また、今回内容をリニューアルして再開するにあたって

せっかくなので呼び名を考えようと思い立ち、

しばらくあれこれ考えていました。


そして思い出したのは、現在もひっそりサイトにのこしている

フリーぺーパー『けるくるーる』のこと。

こぎん刺し絵糸をはじめた当初、

けっこう頑張ってつくっていました。


「こぎんとこぎんのある生活を楽しむ」というゆるいテーマで

模様のことや、つくること、季節のこと、あそびごころ、

思いつくままに書いたり配ったり。


タイトルの由来はフランス語の「何色」という意味で、

カラフルなこぎんを楽しむ作風からきています。

私自身もこぎんの魅力を一歩一歩たしかめながら、

読者の方と何かしら通ずるところがあればと

毎号想像を膨らませていました。


徐々に忙しくなり、発行は長くおやすみ状態だったのですが、

(一応気持ちはまだ続いています)

振り返れば書きながら勉強になったことが多くあります。


そこで、あのころたったひとりで

ゆるいながらもディープな気持ちで

つくることと向き合っていた時間を、

今度は誰かと分かちあいながら過ごせたらいいなという想いをこめて、

押上の教室を「さろん・けるくるーる」と名付けました。


刺し方やこぎんの魅力について、

またこぎん刺しで作る作品のバリエーションについては

もちろん私も全力でご用意しつつ、

こぎんを楽しむ皆さんが気軽にあつまり

ときに一人の世界にひたり、

ときにお互い刺激をうけつつ、

今よりもっとこぎんが楽しくなると最高です。


ちなみに、休憩タイムにお出しするcafé141さんのお菓子も

やさしく美味しく、毎回の楽しみのひとつです。

すっかり長くなりました。ともあれ、

どなたもどうぞお気軽にお越しいただけましたら嬉しいです。

さろん・けるくるーる

開催:毎月第3または第4日曜 13:15~15:45

   次月開催日程が決まり次第sns・当サイト等にてお知らせします。

場所:café141

   〒131-0045東京都墨田区押上3-28-5

内容:こぎん歴にかかわらずどなたも、てぶらでどうぞ。

   当日ご用意する複数種類のキットから

   お好みで一つお選びになり、ご参加ください。

   キットの価格がご参加費(材料費込)になります。

   メニューは毎回異なります。

   キットにより価格はおおよそ4000-8000円程度が目安です。

ご予約方法

   メールでご連絡ください。

   宛先は、mail@kogin-eito.com まで。

   お名前、人数、当日ご連絡可能なお電話番号をご記載ください。 

当日のご参加について

   ご予約の方が優先になるのでキットの選択肢に限りはありますが、

   当日思い立ってのご参加も、お席があれば可能です。

   ご希望の方は、090-6015-2090(こぎん刺し絵糸・竹下)まで

   可否をお問合せください。

   なお、当日参加の場合、

   お茶・お菓子のご用意ができない場合があります。

   どうぞご了承ください。

    

Written by eitowpusr