こぎん刺しのお店を開くにあたって、
はじめはポーチ屋さんを考えていました。
わたしは、
華やかな色や絵もデザインも好き。
でも日常生活では落ち着いたデザインを選びがち。
大人になって、服装や持ち物は
色も形もオーソドックスなものの方が
しっくりくるようになりました。
フリルが素敵なのはは知ってるけれどあまり着ない。
カラフルなブラウスも好きだけけれど、
自然と白や紺やグレーの服が多くなってきた。
ついついそれらを手にとりながら、
ちょっとつまらないかも?と感じることがあります。
でも、もしこぎんのカラフルポーチが
バッグに一つ入っていたら、と思いました。
実際にひとつ作って使ってみると、
シンプルな服装のときも気持ちが華やぐようです。
せっかく大事に刺すこぎん。
ものだけど、ただのモノじゃないものにしたい。
ポーチなら、自分のいく先々に、いつも
オトモのようについてきてくれます。
洋服では勇気のいる強気なピンクもヘーキ。
ちょっと元気がない日も爽やかな青で気持ちよく。
大好きな色でキメキメにしてもいいし。
暇なときは、手元で柄を愛でながらぼーっとしてみたりもいいい。
そして自然素材の麻や綿は、
丁寧に使っていれば美しく年をとってくれます。
見た目も角がとれて、触れた時にとてもやさしい。
ですから、
新品でも見た目に少しやさしい感じに。
シルエットや縫製のあれこれは
素材とふっくら感が活きるよう調整しています。
とにかく、カラフルこぎん+ポーチなら、
色のマジックとともに、
つかう贅沢が味わえると考えたのでした。
そして野良着は着る機会がないけれど、
カバンの中でよく働いてくれるポーチなら
実用のための美でもあった
こぎんの歴史にもすこし敬意を表せるとも思いました。
今ではポーチだけでなくいろいろなアイテムを
作りますが、すべて思いは一緒。
がんばる持ち主のために優しく寄り添い、
気持ちをさりげなく華やかにしてくれる
働きモノが理想です。
ちなみに、ポーチの中身は何を入れても良いです。
ご参考までに、選んでいる皆さんに聞いてみると、
お化粧品、おくすり、旅行時のお金、お菓子
あたりが多そうな感じ。
役に立っておいでよーと思いつつ送り出しています。